愛知県が取り組む「Accelerate Aichi by 500 Startups」

愛知県は2021年7月19日に、米国の著名ベンチャーキャピタル500 Startups(ファイブハンドレッド・スタートアップス)と連携し、同県のスタートアップ・エコシステムの発展を目的とした「Accelerate Aichi by 500 Startups」を開始、エコシステム活性化を目的としてスタートアップならびに事業会社を対象に以下3つの包括的プログラム、「Growth Program(グロース・プログラム)」、「Landing Pad(ランディング・パッド)」、「Corporate Innovation Program(コーポレート・イノベーション・プログラム)」を実施した。それぞれのスタートアップによる成功モデルを創出し、スタートアップ・エコシステム全体の発展を促進させ、革新的な技術やビジネスモデルを生むオープンイノベーション文化の構築に貢献することを目的としている。新規事業に取り組むビジネスオーナーにとっては重要な枠組みを示してくれている。

500 Startupsは、アーリーステージを支援する世界で最もアクティブなのベンチャーキャピタルの一つで、2010年の設立以来、77カ国で2, 500社以上の企業をサポートしてきた。また現在、17カ国以上に140人以上のチームメンバーがおり、500 Startupsのグローバルポートフォリオ(投資先)を支援しており、代表的な投資先には、Credit、Karma、Canva、Talkdesk、Intercom、GitLab、Grab、Bukalapakなどがある。その他にも、政府や財団と提携して独自のアクセラレータプログラムを展開したり、企業と提携してスタートアップ企業との関係を促進したりすることで、イノベーションのエコシステムの発展を支えている。

一方、日本には今約1万社を超えるスタートアップの企業があるが、世界的に活躍している企業は多くないというのが現状だ。その状況を受け、政府は競争力強化のためエコシステム拠点都市の形成に非常に力を入れている。愛知県では、2018年10月に「Aichi-Startup戦略」を掲げ、日本・愛知県発のスタートアップの発掘や育成、他県や海外からのスタートアップ誘致に取り組み始め、今回の「Accelerate Aichi by 500 Startups」は、本戦略の一環として実施したものになる。国内ユニコーンの継続的創出は政府の悲願でもあり、事業転換や新規事業を促すにあたっても、現在のレガシー型ビジネスオーナーからの新規事業も心待ちにされている。富裕層ぼエンジェル投資も非常にワークする時代といえよう。

500 Startups は、世界的なスタートアップ・エコシステムプロジェクトの一環として、世界中で同様のプログラムを企画・設計・運営しており、今回実施された「Accelerate Aichi by 500 Startups」を構成する3つのプログラムの詳細を参考にしてほしい。

1:Growth Program(グロース・プログラム)

1つ目は、国内のスタートアップ最大20社を対象とした6週間のアクセラレータープログラムだ。参加条件は、「プレシード、シード、アーリーステージ期のいずれか、かつ実用的なプロトタイプやMVP(Minimum Viable Product/実用最小限の製品[i])で、初期の顧客を満足させ、将来の製品開発に役立つ有効なフィードバックや実証を得られる機能を備えた製品のバージョンを有していること」となっている。500 Startupsが提供している他のグロース・プログラムと同様に、イノベーションや起業分野においてグローバルな実務経験を持つ業界リーダーの方を講師より、下記4テーマについて指導を受け、デモデイに進んだ企業もある。間接金融が主だった日本のビジネスオーナーにとっては、投資型のビジネスプランを設計していくにあたっても有益な機会になったようだ。

①「成長の基礎」

②「実証実験」

③「資金調達」

④「ピッチ準備」

2:Landing Pad(ランディング・パッド )

2つ目は、シリーズA以降の海外のスタートアップ最大20社を対象に、日本におけるビジネスチャンスを発掘し、成長エンジンの構築や加速化を支援することを目的とした10週間のプログラムです。専任のメンターを中心に密に連携しながら、下記の6テーマについて指導を受け、デモデイに臨んだ企業がある。セオリーよりも実践的な内容になっていることがご理解いただけるだろう。

①「マーケット理解」

②「市場参入(GTM)戦略」

③「資金調達」

④「ピッチ準備」

⑤「実証実験」

⑥「ビジネスパートナーとのネットワーキング」

3:Corporate Innovation Program(コーポレート・イノベーション・プログラム)

愛知県に本社や拠点を置く企業のオープンイノベーション戦略において意思決定できる人材ならびに新規事業開発チーム最大30名を対象とした4日間のプログラムです。主にスタートアップとのネットワーク構築やオープンイノベーション活動を促進するためのスキルを学びつつ、下記4テーマについて学び、インサイトや成功事例、推奨するベストプラクティスに関する情報を提供した。

①「PoC(概念実証)」

②「スタートアップへの価値提案」

③「スタートアップの採用」

④「企業の価値創造」

500 Startupsは、これまでにも、三菱商事の研究開発機関であるM-Labと連携したコーポレート・イノベーション・プログラムや、東京都、日本貿易振興機構(JETROシンガポール)と連携した「X-Hub Tokyo Global Launch Singapore Course powered by 500 Startups」など様々な取り組みを実施してきた。官民問わず、資金の有効活用の一環として新規事業をはぐくむオープンイノベーションの環境は整っている。ビジネスオーナーの皆様もリスクをとったキャピタルレイズ型の新規事業にチャレンジが求められる時代になってきたようだ。

「Accelerate Aichi by 500 Startups」に関する詳細は、下記公式ホームページをご覧ください。
・公式ホームページː https://programs.500.co/accelerate_aichi

 

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