中小企業庁が設備投資をする中小企業の利益率アップを促進するために導入した減税策が「中小企業投資促進税制」だ。この制度を活用することで、設備投資の費用を「特別償却」として計上することができる。または一定の税額控除が受けられる。これら「通常措置」以外にも、要件を満たした場合に限られるが、即時償却が可能な「上乗せ措置」もある。
中小企業投資促進税制の対象は青色申告書を提出する中小企業(資本金または出資金が1億円以下の法人、資本金や出資金がない法人で常時使用する従業員が1,000人以下の法人、など)の経営者や個人事業主だ。
「通常措置」では、機械装置などの設備購入費用(取得価額)の30%を特別償却として計上するか、7%を税額控除にするかを選択する(平成29年3月31日までに対象設備を取得し、指定事業のために用いた場合)。
「上乗せ措置」は、平成26年度の税制改正で導入された措置で、生産性の向上に役立つとされる設備を導入した場合に適用される。この場合、設備購入費用(取得価額)の全額を初年度に経費計上できる即時償却か、最大10%(資本金額により異なる)の税額控除のいずれかを選択できる。
即時償却のメリットは、設備投資費を前倒しで経費計上できる点だ(通常は減価償却)。もちろん、翌年度以降は償却できなくなるため、最終的には納税額は変わらない。
●中小企業投資促進税制の詳細はこちら
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2014/tyuusyoukigyoutousisokusinzeisei.htm
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