富裕層や投資家が注目!ルノー・日産・三菱がCVCを設立

写真:©Adobe Stock
大手自動車メーカーであるルノー・日産・三菱連合は、電化、自律運転システム、ネットワーク、人工知能などニュー・モビリティに関連する分野に投資する10億ドルのCVCファンド「Alliance Ventures」を立ち上げた。すでに最初の投資を行っており、Ionic Materialsに出資し、エクイティーを取得。Ionic Materialsは、バッテリー技術を開発する企業で、Bill Joy氏も投資している。スタートアップやオープン・イノベーション・パートナーシップに対し、初年度で最大2億ドルを投資し、5年にかけ毎年同程度の投資行う予定だという。

最初の投資先がバッテリー技術を開発する企業であることは、自動車メーカーがいかに電化に意識を向けているかの現れだ。初めてIonic Materialsが自社の技術を発表したとき、固体でコバルトを含まないバッテリー素材は「救世主バッテリー(Jesus Battery)」と一部で称された。3社連合は今回の投資で、この固体ポリマー電解質の製品化のため、マサチューセッツに拠点を置くIonic Materialsの研究開発を支援する。

ルノー・日産・三菱の出資額は、CVCを持つ自動車メーカーとしては最大となる。 BMW iVenturesもGM Venturesも、ベンチャー・キャピタル運営の経歴が長いが、ファンド規模は彼らより小さい。この3社連合と同じ規模でテクノロジー業界に資金を投じようとしているのは世界第2位の自動車メーカーであるVolkswagenだ。Volkswagenにはベンチャー投資の専門部署はないが、企業へ直接投資を行い、他の自動車メーカーとジョイントベンチャーを立ち上げるなどしている。

この経験はルノーにとってショックだったかもしれないが、彼らもすでに立ち直っているようだ。ルノーは2022年までに純粋に電気で走る自動車を12種提供する計画だ。他にも40の自動運転車とロボティクスを活用した配車サービスも提供する予定でいる。

参照:Tech Crunch

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