日本政府は、産業革新投資機構(JIC)を通じて、スタートアップ企業の成長を支援するためにさまざまなファンドを設立しています。これらのファンドは、スタートアップ企業への投資やセカンダリーマーケットの活性化を目的としています。
JIC VGI2号ファンド
2023年1月、産業革新投資機構(JIC)の子会社であるベンチャー・グロース・インベストメンツ(VGI)が運用する2号ファンドを設立しました。このファンドは、スタートアップ企業に対する投資を目的としており、ファンドサイズは2,000億円です。
● 設立: 2023年1月
● ファンドサイズ: 2,000億円
● 投資実績: 2023年6月末時点で9件、44.4億円の投資を実行
JIC VGIオポチュニティファンド1号
さらに、2023年9月には、セカンダリーマーケットや上場済みスタートアップに対する資金供給を行う「JIC VGIオポチュニティファンド1号」を設立しました。このファンドのサイズは400億円です。
● 設立: 2023年9月
● ファンドサイズ: 400億円
● 投資実績: 2024年2月時点で2件、120億円の支援案件を公表
実績と取り組み
JICは、これまでに民間VC(ベンチャーキャピタル)に対して累計32件、1,349億円の出資約束を行っています。また、国内VCやスタートアップとの連携強化を目的として、海外VCへの出資も実施しています。
● JIC VGI1号ファンド:
○ 投資件数: 47件
○ 投資額: 753.4億円
● JIC VGI2号ファンド:
○ 投資件数: 9件
○ 投資額: 44.4億円
● JIC VGIオポチュニティファンド:
○ 投資件数: 2件
○ 投資額: 約120億円
● JICから民間VCへのLP投資:
○ ファンド数: 32件
○ 出資約束額: 1,349億円
これらの取り組みにより、JICの投資先ファンドは436件のスタートアップ企業に対して1,714.2億円の投資を実行しており、スタートアップの成長を支援しています。
まとめ
産業革新投資機構(JIC)は、スタートアップ企業の成長を支援するために複数のファンドを設立し、積極的な投資を行っています。これにより、スタートアップ企業は必要な資金を調達しやすくなり、成長のための選択肢が広がります。政府のこうした取組みを通じて、日本のスタートアップエコシステムがさらに強化されることが期待されています。