日本では、スタートアップ企業が着実に成長しており、その成果は資金調達額やユニコーン企業の増加に現れています。また、大学発ベンチャー企業も増加しており、スタートアップエコシステムの発展が見られます。
資金調達額の増加
直近10年間で、国内スタートアップの資金調達額は約10倍に成長しました。以下はその詳細です。
● 2013年: 877億円
● 2023年: 約8,500億円（現時点で判明している資金調達額7,536億円に推計分を加えたもの）
この成長は、国内外の投資家からの注目が高まり、スタートアップ企業が多くの資金を調達できるようになったことを示しています。
国内ユニコーン企業の出現
国内のユニコーン企業（時価総額10億ドル以上の企業）は、2015年にはゼロでしたが、2023年には7社に増加しました。これにより、日本のスタートアップ企業が国際的にも競争力を持つようになってきたことが分かります。
大学発ベンチャー企業の増加
大学発ベンチャー企業の数も毎年増加しており、2022年には過去最高の伸びを記録しました。
● 2014年: 1,749社
● 2022年: 3,781社
この増加は、大学での研究成果が実用化され、事業化されるケースが増えていることを示しています。
スタートアップの社会的影響
新規公開会社数の増加
スタートアップ企業を含む新規公開会社の数は、直近9年間で約2倍に成長しました。
● 2013年: 54社
● 2023年: 96社
新規公開会社数の増加は、スタートアップ企業が市場に参入し、成長する機会が増えていることを示しています。
大学生のスタートアップ就職希望
大学生の約半数がスタートアップに就職を希望しており、スタートアップ企業が若い人材にとって魅力的なキャリア選択肢となっていることが分かります。
● 2021年卒予定: 44％
大卒新入社員の離職率
大卒新入社員の3年以内の離職率は31.2％（2018年卒）で、雇用の流動化が進展しています。
まとめ
日本のスタートアップ企業は、資金調達額の増加やユニコーン企業の出現、大学発ベンチャーの増加など、着実に成長しています。政府の支援策や規制改革、公共調達の促進などがスタートアップの成長を後押しし、日本の経済成長に寄与しています。今後も政府の取り組みを通じて、スタートアップエコシステムのさらなる発展が期待されます。
