全米各地にはニューヨーク・ヨットクラブをはじめ、たくさんのヨットクラブがあり、多くのヨット愛好家たちが所属している。ロサンゼルス(LA)にも空港近くにある世界最大の人工ヨットハーバー、マリナ・デル・レイを始めニューポートビーチなどにもヨットハーバーがあり、個人でヨットやボートを所有している人がたくさんいる。ヨットはもともと富裕層の娯楽であるため、そんなヨット愛好家たちが参加する会員制のヨットクラブは上流階級の人たちの社交場にもなっているのだ。
ヨットクラブのパーティーには必ずドレスコードが用意され、ヨットクラブに入室するにもクラブ員の紹介が必要となる。伝統を受け継ぐことは、限られたメンバーで構成されるヨットクラブにとって重要なのだろう。
日本と欧米諸国で最も異なるのが、このヨットクラブの存在だ。欧米ではヨットクラブの活動が中心で、子供の頃からこのグループに所属してセーリングや海の知識を学ぶ。大人たちはクラブ組織を運営するだけでなく、ヨットレースの企画運営、ジュニア・ユースセーラーの育成もおこない、世代がつながることでクラブが存続していく。また、ヨット置き場の管理やレストラン・バー、ホテルなどの宿泊施設が併設され、そこから利益を得て運営されているクラブも多いようだ。
日本でも会員制ゴルフクラブだけでなく、もっとたくさんの会員制ヨットクラブが活性化することが、
欧米豪富裕層を日本に呼び寄せる1つの起爆剤になると思われる。