ふるさとものづくり支援事業の概要と事例

ふるさとものづくり支援事業の概要と事例

ふるさと財団は、地域産業の育成や振興を図るために「ふるさとものづくり支援事業」を展開しています。この事業は、新技術や地域資源を活用した新製品・新商品の開発を支援するもので、市区町村が企業に対して補助金を交付する形式で運営されています。

ふるさとものづくり支援事業の詳細
ふるさとものづくり支援事業では、将来的に事業化や量産化が可能な新製品・新商品開発に取り組む企業を支援します。以下の4つの事業区分があります:
● A~Cタイプ:特徴ある新製品・新商品開発を行い、地域産業の発展を図る事業。事業規模に応じてA~Cを選択。
● Dタイプ:試作品が完成したものの商品化に向けた事業化、市場調査、販路開拓等を実施する事業。
補助上限額は、Aタイプが1,000万円、Bタイプが500万円、Cタイプが100万円、Dタイプが200万円です。補助率は2/3(過疎地域・離島地域・特別豪雪地帯は9/10)となっています。
具体的な事例
ふるさとものづくり支援事業の具体的な事例として、以下のプロジェクトがあります:
1. さつま芋粉の生産コスト削減と販売促進事業(鹿児島県南大隅町)
○ 補助団体:鹿児島県南大隅町
○ 事業者:一般社団法人南大隅ブロンズ就業支援協議会
○ 内容:地域の特産品であるさつま芋(紅はるか)の規格外品を利用して「さつま芋パウダー」を製造し、製造過程の改善とコスト削減を図りました。このパウダーを使用することで、既存の「さつま芋クッキー」の風味が増し、消費者ニーズの高い「さつま芋プリン」を新たに開発しました。
2. 糸魚川の森林資源を活用した住宅建材“協同”開発事業(新潟県糸魚川市)
○ 補助団体:新潟県糸魚川市
○ 事業者:糸魚川商工会議所(緑でつなぐ未来創造会議)
○ 内容:糸魚川市は県内有数の森林保有自治体でありながら、その資源が活用されていない現状を改善するために、新たな価値創造による森林資源の活用を行いました。この取り組みでは、地域資源を活かした商品開発を実施しました。

結論
ふるさとものづくり支援事業は、地域産業の育成と振興に大きく貢献しています。鹿児島県南大隅町のさつま芋粉の生産コスト削減と販売促進事業や、新潟県糸魚川市の森林資源を活用した住宅建材の開発事業など、具体的な事例が示すように、地域の特性を活かした新製品・新商品の開発が進められています。今後もこのような取り組みが各地で展開され、地域経済の活性化と持続可能な発展に寄与することが期待されます。

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