経済産業省が管轄する補助金は、日本の産業競争力強化や経済成長の促進を目的としています。主に中小企業や特定の産業分野を対象とし、技術革新、生産性向上、海外展開などを支援しています。以下に主な補助金の種類と概要を紹介します。
1. 中小企業向け補助金
1.1 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(通称:ものづくり補助金)
目的:中小企業の設備投資や革新的なサービス開発・試作品開発を支援
対象:中小企業・小規模事業者等
補助率:原則1/2(小規模事業者は2/3)
補助上限:原則1,000万円
1.2 小規模事業者持続化補助金
目的:小規模事業者の販路開拓等の取り組みを支援
対象:小規模事業者
補助率:2/3
補助上限:50万円(特定の場合100万円)
1.3 事業承継・引継ぎ補助金
目的:事業承継・引継ぎを契機とした経営革新等を支援
対象:事業承継・引継ぎを行う中小企業等
補助率:2/3
補助上限:400万円~600万円(類型により異なる)
2. 技術開発・イノベーション支援
2.1 戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)
目的:中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化を支援
対象:中小企業を中心とした共同体
補助率:2/3以下
補助上限:単年度あたり4,500万円程度
2.2 サービス等生産性向上IT導入支援事業(IT導入補助金)
目的:中小企業のIT導入による生産性向上を支援
対象:中小企業・小規模事業者等
補助率:1/2
補助上限:30万円~450万円(類型により異なる)
3. 海外展開支援
3.1 JAPANブランド育成支援等事業
目的:中小企業の海外展開や全国展開を支援
対象:中小企業者等
補助率:2/3以内
補助上限:500万円(類型により異なる)
4. エネルギー・環境関連
4.1 省エネルギー投資促進に向けた支援補助金
目的:工場・事業場における省エネ設備への更新を支援
対象:民間企業等
補助率:1/3~1/2
補助上限:事業規模により異なる
4.2 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金
目的:電気自動車や燃料電池自動車等の普及を促進
対象:クリーンエネルギー自動車を購入する個人・法人等
補助額:車両・充電設備の種類により異なる
5. 注意事項
各補助金には申請期限や予算枠があり、年度によって内容が変更される場合があります。
多くの補助金は事前の計画書提出や審査があり、採択されてから事業を開始する必要があります。
補助金の使途や対象経費には制限があるため、詳細な要件を確認することが重要です。
補助事業終了後も一定期間の事業報告が求められることがあります。
これらの補助金を活用することで、企業は新たな事業展開や技術開発、生産性向上などを効果的に進めることができます。自社の事業計画や目的に合わせて、適切な補助金を選択し、申請を検討しましょう。最新の情報や詳細な申請要件については、経済産業省のウェブサイトや各地域の経済産業局、中小企業支援機関等で確認することをお勧めします。